ja
top
電気自動車:革命進行中!
電気自動車:革命進行中!

政府施策の後押しによる売上高の急上昇

<p>2018年の電気自動車の販売台数は、全世界の新車販売台数のわずか1.5%に過ぎなかった。この事実が示しているように、電気自動車は依然としてマイカー所有者の人気を得るのに難渋している。しかしながら2014年の「ディーゼルゲート」以降、市場の発射準備は整ったようである。全世界で運転されている電気自動車の台数は、3年間で事実上5倍に増加し、2017年には販売台数が1200万台に達し(出典:国際エネルギー機関)、2016年より約60%増加している。この傾向は2018年も続く見込みで、同年の上半期に66%増加すると予想されている(出典:EV-volumes.com )。「私たちは数年前、自動車部門が電力を導入するかどうか分かりませんでしたが、今ではこの動きを速めるために自分たちに何ができるかを考えています」と、電池の材料メーカーであるUmicore社のマネージャーは述べている。また専門家の予想もますます楽観的になっている。コンサルティング会社のローランド・ベルガー社が発表した調査結果によれば、2035年には全世界で1000万台の電気自動車が販売されると予想されている。「すべての自動車メーカーは現在、電気自動車への切り替えに努力しています。もう後戻りすることはありません。」と、Laborelec(Engieグループ)の電気自動車研究所の所長であるLaurent De Vroey氏は述べている。</p>

奨励策による後押しが不可欠

<p>ランニングコストの観点から言えば、電気自動車は内燃機関自動車よりも安くなると思われる。国によって異なるが、燃料費は内燃機関自動車よりも6~9倍安くなり、メンテナンス費用もはるかに安くなる。しかしながら、リチウムイオン電池の価格が2010年の$1,000/kWhから2017年の$209/kWへと既に大幅な下落を見せているにもかかわらず、購入価格の問題が依然として障害になっている。ヨーロッパで最も人気の高い電気自動車である日産のリーフの価格は、依然として同等の内燃機関自動車よりも15,000ユーロ近く高い。複数のアナリストは、リチウムイオン電池の価格が半分に低下しなければ、電気自動車が競争力を持つようにはならないと考えている。また2025年までに低下するとは考えられないとしている(ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス)。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その一方で、国際エネルギー機関が発行した最近の報告書によれば、政府の方針が購買決定や自動車市場の戦略に影響を及ぼすことが確認された。現在、地球上の三つの地域(中国の北京、上海、および深川、カリフォルニア州の約30の都市、ならびにノルウェー)では電気自動車の販売台数が新車販売台数の10%を上回っているが、その理由がここにある。</p>
<h3>中国の業界戦略</h3>

ますます高性能化するリチウムイオン電池

<p>この割当てモデルは、1990年代にカリフォルニア州で実施されていたものと非常によく似ている。自動車メーカーを対象にした奨励策で、英国内で各メーカーが販売する最初の200,000モデルに補助金を支給するという方法であるが、所得水準に基づく払い戻し資格があるドライバーも対象になっている。この他にも、ロサンゼルスでのオプションのように、電気自動車は相乗り専用レーンを運転できるという間接的なメリットも展開されている。最後に、カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は2018年1月、電気自動車を普及させるため8年間にわたって25億ドルの予算を投じる州知事令に署名した。</p>
<p>ヨーロッパは依然として最善策を模索している</p>
<p>ヨーロッパの政府も奨励策を講じてドライバーが電気自動車を選ぶように工夫している。一般的に、ヨーロッパ連合では、新しい自動車の平均排出レベルを定期的に下げることによって一種の目立たない割当て制度を課し、自動車メーカーの戦略に影響を及ぼしている。ノルウェーでは、輸入した電気自動車の消費税免除、通行料やフェリー航路の無料化、バスレーンを通行できるなど、ドライバー向けに財政面での奨励策が施行されている。これらの奨励策により、電気自動車の購入価格が低下し、内燃機関自動車よりも普及している。また同国では電気料金が安いこともあり、2025年の時点で100%販売するという政府の目標も夢ではないように思われる。</p>
<p>他のヨーロッパ諸国では内燃機関自動車が禁止されることになっており、英国とフランスは2040年までに実施するとしている。この期限に備えるため、フランス政府は既に、購入価格を下げる制度を構築しており、これによって電気自動車の費用を最高で1/3ほど安くできる。またある特定の状況では、転換プレミアムも利用でき、2019年1月1日からフランスの低所得世帯には2倍にできる。しかしながら、これらの対策によって実際にどれだけの成果が得られるかは、数か月たたないと分からないかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>特定の自動車メーカーは、画期的な技術に賭けながら、700km近い航続距離、数分の充電時間、軽量化、および生産コストの削減に狙いを定めている。新素材の組み合わせも調査が進んでおり、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池、マグネシウムイオン電池の他に、グラフェンの驚異的な特性を利用した電池さえもある。これらはどれも、リチウムイオン電池が現在直面している問題を解決することになっている。</p>

リチウムイオン電池の代わりになるものとは?

<p style="text-align: center;"><sub><em>過去の実績があり、性能がますます高まりつつあるリチウムイオン電池を置き換えることは、新しい技術を推進している者にとっては現実的に難しい課題である。 (© Getty Images)</em></sub></p>

電気自動車は本当にクリーンな解決策か?

<p>しかしながら、対象物の実際のエコロジカル・フットプリントを評価するためには、全体的なライフサイクルに目を向けなければならない。そしてこの点において、現在のリチウムイオン電池は、エネルギーミックスが決して好ましくない国々で生産されているため、電気自動車のフットプリントにもいくらかの影響を及ぼしている。しかしながらこの状況は改善するしかない。さらに上流について言えば、これらの電池に使われている貴金属を発展途上国で採取する際に起きている、環境面、健康面および安全面での問題を、供給に対する懸念と合わせて考慮しなければならない。</p>
<p>これらの懸念は、純粋な環境面および健康面の問題と合わせて考慮しなければならないものであり、リチウムイオン電池のリサイクルについて検討する際に役立つ。一部の専門家は、これらの電池の80~90%はリサイクル可能であると主張している。ヨーロッパでは、全体量の50%をリサイクルすることが既に法律で義務付けられている。当分の間は、鉄や銅などの一般的な工業用および商業用の金属が主な対象となるが、コバルトやニッケルなども同様に回収されている。リサイクル部門はさらに組織化を進める必要があり、リサイクル市場に届けられる電池の数が増えれば当然のことながらメリットも生じる。</p>
<h3>リチウムイオン電池のリサイクル</h3>