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アルケマは、BASF社、Jayant Agro-Organics社、国際NGO団体Solidaridadと共同で、ひまし油の原料となるトウゴマの持続的栽培支援活動をインドで実施しています。

Pragatiプロジェクト(ヒンディー語で「進歩」及び「発育」)と題するこの活動は、大手化学企業と国際NGO団体が共同でインドの農家1,019軒を支援し、トウゴマの持続的栽培の基盤を整備することを目的としています。中心メンバーは、特殊化学品と先端材料の世界的リーダーであるアルケマ、世界有数の化学企業の一つであるBASF社、ひまし油由来化学製品のパイオニアとして知られるインド企業であるJayant Agro-Organics社、国際NGO団体のSolidaridadです。本活動は、トウゴマの持続的生産の基盤づくりを目指す「SuCCESS計画」(Sustainable Castor Caring for Environmental & Social Standards=持続可能なトウゴマ生産に向けた環境社会基準の確立)の一環として実施されたもので、トウゴマ生産の分野では過去に例のない世界初の取り組みです。2018年5月2日には、トウゴマ農家1,019軒の中から、農業技術の持続可能性向上に特に大きな貢献を果たした生産者グループ10団体を招いて表彰式が行われました。

本プロジェクトは2016年に発足したものです。発足に先立って、トウゴマ農家1,000軒以上を対象に、生産性、社会的影響、環境・衛生・安全面の状況を評価する事前調査が実施されました。調査結果に基づいて、2016年5月にインドのグジャラート州で本プロジェクトが開始されました。グジャラート州は世界のトウゴマ生産量の約70%を占める最大の生産地です。本プロジェクトでは、持続可能性に関する基準を開発してインドのトウゴマ農家の社会・経済・農業・環境面の状況を評価し、これらの領域の課題や問題に取り組むことを目指しています。

本プロジェクトの現在までの主な実績は下記のとおりです。



  • プロジェクト開始時(2016年)から現在までに収穫高が55%増加

  • 参加全農家(2,700軒)に安全防護具一式と廃棄物貯蔵用ドラム缶を寄贈

  • 学科講習を1,000時間以上実施

  • 各地の農村(計41地区)で土壌検査と水質検査を完了

  • 各地の農村(計26地区)で医療キャンプを実施

  • 農業技術の向上促進に向けて模範農家5軒を指定し、他の農家を招いて見学や実習を実施

  • トウゴマ栽培農地2,000ヘクタール以上がプロジェクトの基準適合を確保

 

 

プロジェクトの開始以来、トウゴマ農家の取り組みが強化され、最良の栽培技術が各農家に導入されるようになりました。

本プロジェクトでは外部の独立監査機関を招いて成果の監査を受けています。

現在までに農家2,700軒以上が教育訓練を受け、1,019軒がプロジェクト認証農家の認定を受けています。

 

 

アルケマはひまし油由来の高性能バイオポリマー製品のリーディング企業です。代表的製品のRilsan® ポリアミド11樹脂とPebax® Rnew® エラストマーは、自動車(金属に代わる軽量素材として)、高性能スポーツシューズ、産業設備、3Dプリンティング、家電製品など、世界の様々な応用分野で指定される製品として活躍しています。

当社は“持続可能な開発”に最重点を置いて技術革新と製品開発を推進し、進化する世界の課題に対応できる新しいソリューションの実現に取り組んでいます。本プロジェクトを通じてトウゴマ栽培の持続可能性の顕著な進歩に貢献できていることを誇りに思います。

本プロジェクトによる農業への好影響が続いていることを受けて、プロジェクト創始者らは、トウゴマ(及びひまし油)産業の持続可能性をさらに高めるために、今後12カ月のうちに対象者の範囲を拡大し、トウゴマ農家以外の関係者の参加も募ることを検討しています。

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