Brewer Science, Inc.とアルケマはこのたび、半導体製造用高品質DSA(自己組織化)材料の生産で事業提携を行うことになりました。DSAは、ナノスケール微細加工技術の低コスト大量生産を可能にすると期待されている重要テクノロジーのひとつです。
今回の事業提携は、先進的な半導体材料とプロセスソリューションの分野で30年以上の経験を持つBrewer Science社の強みと、ブロック共重合体(BCP)の技術・製造の分野で20年以上の経験を持つアルケマの強みを活かしたものです。両社が持つ製造・サポートのノウハウを組み合わせることで、次世代リソグラフィ分野へのDSA材料技術の導入促進が期待されます。
Brewer Science社 半導体研究開発担当マネージャーのDaniel Sullivan博士は次のように述べています。「アルケマと共同でこの技術を市場にもたらす機会を得たことを非常に嬉しく思っています。Brewer Science社は、顧客に価値をもたらし、産業界の進歩に貢献する会社という定評を得ています。私たちの目標は、DSAプロセスをそのまま実用化できる形で初期段階から提供することにより、顧客がDSAを低コストで導入できるための材料とプロセスの情報をいち早く取得することです。アルケマと当社の双方が持つ材料技術・製造技術を組み合わせることで、確固たるソリューションを提供できると考えています。
アルケマ 研究開発担当マネージャーのIan Cayrefourcqは次のように述べています。 「アルケマは半導体市場への高品質DSA材料の供給に全力で取り組みます。他に例のない今回の事業提携によって両社の強みを大いに生かすことにより、商業レベルの製品の市場導入が促進され、将来の顧客に両社ならではのサポートを提供できるようになると考えています。」
両社はBCPの大量生産によって単一バッチでノードのライフサイクルをサポートできるようにすることでDSAに確たるプロセス安定性をもたらすとともに、DSAフロー全般を網羅する材料群とアルケマが提案するBCPブレンドソリューションによって幅広いプロセス柔軟性を実現することを目指しています。
材料と革新的ソリューションのサプライヤーであるアルケマは、さまざまな新材料を実現して新しいマーケットを生み出しています。設立当初から一貫している革新的な精神で顧客のパフォーマンス向上に日々貢献し、年間75億ユーロの売上高を生み出しています。グループ従業員19,200人が力を結集して、私たちを取り巻く世界との新たな相互作用を生み育てています。
Brewer Science社は、タブレットコンピュータ、スマートフォン、デジタルカメラ、テレビ、LED照明、フレキシブルエレクトロニクス製品等の電子機器に搭載される高信頼性マイクロデバイス製造に用いられる材料・プロセス・機器の開発と製造を手掛ける世界的テクノロジーリーダー企業です。同社が1981年に発明したARC® 材料はリソグラフィのプロセスに革命をもたらしました。同社のテクノロジー領域はさらなる発展拡大を続けており、今日では、先端リソグラフィ、次世代ウェーハ対応、三次元集積、化学的・機械的デバイス保護やナノテクノロジー製品等を実現する製品群も手掛けています。製品需要増大への対応と継続的改善への取り組みの一環として、先般、同社はローラ国際空港内に量産製造施設を新設しました。米国ミズーリ州ローラに本社を置くBrewer Science社は、北米、欧州、アジアにサービス・流通拠点網を持ち、世界全域の顧客をサポートしています。